舞鶴港は、近畿圏における日本海側唯一の重要港湾であり、内外貿易物流の拠点港として整備が進められています。1989年からコンテナ物流の取り扱いを開始し、1995年には日本海側港湾として最初の輸入促進地域(FAZ)の指定を受けました。2006年には総合静脈物流拠点港(リサイクルポート)の指定を受け、2011年には日本海側拠点港として選定され、今後「国際海上コンテナ」「国際フェリー・国際RORO船」「外航クルーズ」の分野の発展も期待されます。
陸上交通面でも舞鶴若狭自動車道、京都縦貫自動車道などの高速道路網の整備も進み、関西経済圏との交通の利便性も高まりつつあり、密接な関係を築こうとしています。今後、更なる物流の効率・高速化に対応できる基盤整備を進め、地域経済の発展はもとより、関西圏の経済を支える重要な港湾に位置付け、未来を見据えたより機能的な国際港湾整備を行っていく予定です。
そのような状況の中で、日本海対岸諸国との国際貿易拠点として、物流機能の役割を担う舞鶴国際埠頭(愛称:みずなぎ埠頭)は期待されています。舞鶴国際埠頭は、舞鶴港では始めての水深14mを確保し、5万t級フルコンテナ船の接岸も可能です。その多目的国際ターミナルの舞鶴国際埠頭と関西経済圏を結ぶ物流システムをサポートするのが舞鶴港臨港道路です。
みなと安久トンネルは、舞鶴市上安久地区と下安久地区を結ぶ全長1,125mのトンネルです。コンテナ輸送車が通過できる充分な幅と高さを備え、3つの橋とともに多目的国際ターミナルと京阪神経済圏をスムーズに結んで効率的な物流システムをサポートします。また、舞鶴若狭自動車道、京都縦貫自動車道など、京阪神と直結する高速道路網の整備が、舞鶴の利便性を一層高めます。
多目的国際ターミナルから京阪神経済圏まで、大型トラックを利用して交通混雑なくスピーディにアクセスできます。
京都舞鶴港の臨港道路トンネル工事では、周囲の景観と調和するトンネルの設計や工事排水を浄化して舞鶴湾に流すなど、舞鶴の豊かな自然を守るための工夫がされています。
また、トンネル工事で発生する土砂のターミナル埋め立てへの再利用など、資源の有効活用にも取り組んでいます。
トンネルの土砂は、地震の際の液状化の心配がなく、コスト面でも貢献。
その他にも、安全・経済性に優れた施工法や、工事中の騒音・振動を抑制する工法を採用するなど、十分な配慮がなされています。