
1868年(慶応3年)の神戸開港に伴い、現在の神戸市役所の西側一帯に外国人のための居留地が設けられましたが、来日する外国人の増加などにより、しだいに住宅地が不足しはじめ、神戸港を一望できる山の手が新たな住宅地として注目されるようになりました。これが、現在北野町・山本通に残る異人館街のはじまりです。
明治20年代(1887〜1896年)から本格的に建設がはじまり、第二次世界大戦頃まで最大で200棟以上の異人館が建てられましたが、現在残っているのは洋風建築で60棟ほどになっています。
現在、北野・山本地区の異人館街は国の「重要伝統的建造物群保存地区」に指定されており、地区内には国の重要文化財に指定された「風見鶏の館(旧トーマス住宅)」、「萌黄(もえぎ)の館(旧シャープ住宅)」をはじめ「伝統的建造物」に指定された洋風建築が34棟あります。

風見鶏の館・萌黄の館