
防波堤の下部構造


波を受け止めている防波堤は岸から見ると海面の上しか見えないので小さく思えますが、普通のケーソン式防波堤でもケーソンは高さが約15m、長さが20mほどもあり、4,5階建てのビルぐらいの大きさがあります。普通の防波堤は、ケーソン(鉄筋コンクリートでできた箱)と石を積み上げた台形の基礎(土台)からできています。この基礎の上がデコボコではケーソンを真っ直ぐ置くことができないため、潜水士が石をひとつひとつ並べて水平にします。基礎ができたあと、陸地で造ったケーソンを海にプカプカ浮かせながら基礎の上まで引っ張っていき、ケーソンの中に水を入れながら沈めます。沈んだケーソンの中に砂や石を詰めて、コンクリートの蓋をしたら出来上がりです。防波堤には波のくる外海に消波ブロックを入れたり、窓を付けたり、形を円筒型や斜面型にすることで波をやわらげる工夫をしたものもあります。